『国産小麦のパンづくりテキスト』

国産小麦のパンづくりテキスト 品種いろいろ [ 伊藤幹雄 ]


アマゾンで頼んだ本が届きました。『国産小麦のパンづくりテキスト 品種いろいろ [ 伊藤幹雄 ]』は、町田にある天然酵母ピッコリーノというお店(&教室)を経営されている方が「ホシノ丹沢酵母」を使ってのパン作りを詳しく紹介しています。この酵母は2001年に丹沢山麓でとらえたもので、それがパンに適していることが発見されたそうです。生種は20℃前後で120〜140時間管理するのがベストとか(この酵母は高温に弱いため)。つまり7日ほどかかります。その毎日の生種の様子が写真で紹介されているので、普通のホシノ酵母の生種を作る時にも参考になりそうです。


国産小麦の焼き比べは、ナンブコムギを始め、ハルユタカ、春よ恋、キタノカオリなど定評のある国産小麦を同じ配合で焼き比べたもの。食パン、フランスパンのそれぞれの断面図が載っていますが、使う粉によってここまで変わるんだ!って驚きました。 内相の気泡の形状や、パンの色、焼き色までどれも個性的。まぁ、粉の違いをあーだこーだいう前に、基本の天然酵母パンが作れるようになりたいですけど(苦笑)。そうそう、この本の表紙がまさに焼き比べ。同じパンを作っているのに、こんなに違うんですよ。左からミナミノカオリ、ニシノカオリ、タマイズミ、ダブル8号という国産小麦を使ったフランスパンです(背表紙にもハルユタカなどの粉を使用のパン写真が)。


それと、種起こし&一次発酵で使っていた「恒温器」というものがとても便利そう。いわゆる小さいホイロ=発酵器です。これは4〜40℃まで管理できるそうです。ピッコリーノのブログを見ていたら、ここで頼めるみたいでお値段は1万弱! 大きさもそんなにでかくなさそうなんですよ。一般的に発酵器というと3万ちょっとするものがメジャーだと思うんですが、あれってでかすぎて…。いいなと思いつつも置き場に困るので買えずにいたんですが、1万位でしかも小さいならいいじゃん?なんて単純にも感じてしまいました(笑)。発酵が安心してできればパン作りのストレスも減りそうだし〜。一次発酵で使ったプラスチックケースもいいな。発酵の具合を見るのは、ボウルよりタッパーなどといったものの方が分かりやすいんですね。本で使っていたケースはピッコリーノのサイトで扱ってました(http://www.piccolno.jp/)。その他いろいろおすすめのものを紹介しているのですが、いちばん驚いたのはオーブンのこと。ドイツのマンツ社のオーブンがおすすめだそうで、価格はホイロと合わせてナント70万(笑)。もう笑うしかない金額なのに「生徒さんたちも購入して使っています」って、うそ〜。ダーシェンカの教室は、そういう機材のススメは一切ありませんでした(アドバイスはしてくれますが)。良心的だったんだな〜。紹介されていた「恒温器」をネットで検索してるのですが、同じものは出てこず、すんごいでかいホイロ(ウン十万はざら…)ばかり。う〜ん、この小さいのが欲しい(笑)。


長くなりますが、最後に。捏ね時間なんですが、この本では20〜30分(手捏ねの場合)とありました。しっかり捏ねてグルテンの形成を促進させることがポイントと。それによって、一次発酵の膨らみや焼成後の生地の具合などが変わってくるそう。「国産小麦はそっと扱う」というのが定説のようになってたんでそうしていたんだけど、捏ねの基本に戻ればそうですよね。次に捏ねる時はいつもよりしっかり捏ねてみようと思います。