『セルフアサーショントレーニング エクササイズ集』

セルフアサーショントレーニング エクササイズ集

セルフアサーショントレーニング エクササイズ集

セルフ・アサーション・トレーニング―はじめの一歩』が初心者向け基礎編で、この『セルフアサーショントレーニング エクササイズ集』が実践編(応用編)といったところ。アサーティブな行動に成るためのヒントが各所にちりばめられてます。前半はオリジナルエクササイズの紹介。自分のことを振り返るきっかけになります。どういう行動・思考に陥りがちかも分かりました。後半はロールプレイングの事例がいくつか紹介されていて、追体験できる感じでした。でも、アサーションを学ぶには、本ばかり読んでいてもダメだな、行動にうつさないとなかなか身に付かないよなぁと感じましたね(実際に、そういう研修をうけるとか)。

週末、買い物に行った時、お手洗いでの列にちょっとイラっとしました。ドアの前にいる人が、次を待っているのか友達を待っているのか微妙な感じだったので私はどこにいればいいか分からなかったんです。列に並んでないなら「どうぞ」とか言えよ!って思ったんだけど、後から考えてみると、その人が私をいらいらさせたのではなく、私自身がその状況にいらいらしただけで、アサーティブな行動をするなら、その時、素直に「並んでるのですか?」と聞けばいいわけで。それがなかなか出来ないんですけどね。結局、その人は友達を待ってるだけで、私が困ってるのを見て、だまってどいただけでしたが…。


個人的に役立ったエクササイズは、対自的コミュニケーションを鍛えるということで「ラショナル・リビングを学ぼう」という項目。

人間というのは完全な人生や完璧な幸福を求めるあまり、思いどおりにならないできごとに直面すると、非常に不健康で痛みを伴う考え方(思考)をすることが多くあります。これがイラショナル・ビリーフです。実は自分を強く苦しめているのは、できごと以上にこのイラショナル・ビリーフ(思考)が原因だったりするのです。

イラショナル・ビリーフの背景には三つの「しなければならない」があります。1. 「私は○○しなければならない」2.「あなたは○○しなければならない」3.「世間は○○しなければならない」。この「しなければならない」という言葉の裏には、相手への命令や絶対的な要求が含まれています。他人や世間や人生を自分の思いどおりに動かすことは不可能なのに、「絶対こうであって欲しい」という強い要求が自分自身を混乱させているのです。

私のことだ…と思いましたね。「しなければならない」と、自分で自分を追いつめていたように感じていたんだけど、裏を返せば他人にいろいろ要求してたってことなんですね。そうかもしれません。このイラショナル・ビリーフをラショナル・ビリーフに変えるためには、それを意識的に生活しないと身に付かないそうです。


後半のロールプレイングは、みなさんアサーティブに成れていたけど、実際私がこれをやったらどうなるのかなぁ?と疑問に。何を主題にするだろうか。いくつもの問題があって、自分の頭の中でも整理が出来てないなと気づきました。ひとつひとつの問題について、冷静に考えてみるのもいいかなぁ。それに対するアサーティブな行動とはどういうものか検討してみるのもいいかなぁと思いました。


アサーティブって何?という人は、『セルフ・アサーション・トレーニング―はじめの一歩』でどんなものかざっくり把握して興味を持てば、このエクササイズ編を買ってみるとだいぶ理解が深まる気がします。個人的にはこの2冊がわかりやすくておすすめです。