『自己評価の心理学 なぜあの人は自分に自信があるのか』

自己評価の心理学―なぜあの人は自分に自信があるのか

自己評価の心理学―なぜあの人は自分に自信があるのか

このタイトルに惹かれ、図書館で借りてきました。「なぜあの人は自分に自信があるのか」。これ本当にいっつも不思議に感じること。たいして知識がない人でも、自分がいちばん知ってるような口ぶりで話しているのを見ると、気の毒に…と思う反面、あんだけ自分に自信があればストレスないよなぁと感じたり。で、読み始めたんだけど、自己評価はどのように作られ、どのように生活(考え方や行動)に影響を与えているかの解説がとても長く、自己評価を改善する方法については巻末100ページ読めばいい感じで、悩みの多い私にはちょっと期待はずれでした。でも、人がどれだけ自己評価にとらわれて(振り回されて)暮らしてるかも分かりました。ちょっと切ないなぁ。


また「私は自己評価が低くて不安定」なグループに属するんだな。自己評価が低いから、いろんなストレスを抱え込むことになるんだな、というのは認識できた。じゃぁ、私の場合、何をしたらいいんだ?というと、とりあえず子を産むしかない気もして、余計追い込まれてしまった。追い込まれて、というか、自分でそう感じてしまっただけですが。自己評価って、親にどう育てられたかもかなり影響あるみたいで、あぁ、だから私は自己評価がこんなことになってるんだな、と(苦笑)。つーか、こういうのを読むと、余計子育てって大変そうと思っちゃいますね。


これを認知療法カテゴリに入れたのは、認知行動療法についても少し触れられていたから。心理療法には、精神分析療法と認知行動療法に分けられていて、それらの長所や短所などが書かれていました。少し書くと、認知療法の長所は「考え方や行動の仕方を変えるのに大きな力を発揮する」、しかし短所として「患者に大きな努力を要求する」とも。逆に精神分析療法の長所は「どうして自分はそんなふうに考えたり、行動するのかについて、理解の助けになってくれる」、短所は「行動の仕方を変えるのに、効果を発揮するとはかぎらない」「時間がかかる」など。両方とも、その療法を受けたらすぐ治るというわけでもないですしね。


以下、メモ。

<自己評価の3つの柱> 自分を愛する、自分を肯定的に見る、自信を持つ


自己評価の栄養源=愛されているという気持ち+能力があるという気持ち

私には皆無だ。

 もうひとつ、これは特に自分について話をする時に言えることだが、前にも触れたように自己評価の低い人は社会的な評価を気にすぎるところがある。すなわち、<こんなことを言ったら高慢な人物だと思われないだろうか?>というようなことが気になり、自分については中立的な話し方をする。
 また、それと少し似た理由で、自分や他人に嘘をつきたくないという気持ちも持っている。その結果、自分のことを話そうとする時、ニュアンスまできちんと伝えようとするので、断言することを避けた慎重な言い方になってしまうのである。

私のことかと思ったw(id:n_n:20090403:p2)。

 その反対に、まわりからはそれほど恵まれているとは思えないのに、本人がしあわせな気持ちでいられることがあるというのは、その人間が<自分の持っているもので満足する>ことができるからである。幸福というのは、個人がこの先どうなりたいと思っているかに左右される部分が大きい。そして、そこには必ず自己評価が関わってくる。自分の希望と能力との間に折り合いがついて、自己評価が高くなれば、その人の人生は満足のいくものになるのである。

 自己評価が成功と願望の関係で決まるのであれば、願望を抑えるというのも自己評価を上げる効果的なやり方である。

 したがって、自己評価を改善するにはまずは行動を起こすことが必要である。行動を起こして、その結果をうまく受け止めてやるーこれが大切なのだ。というのも、自己評価というのは行動を出発点として、循環的な構造のなかで最初のレベルを維持していくものだからである。

<自己評価を改善する方法> 9つの鍵

☆自分自身との関係
 ・自分を知る
 ・自分を受け入れる
 ・自分に対して正直になる


☆行動との関係
 ・行動する
 ・自分の心のなかの批判を黙らせる
 ・失敗を受け入れる


☆ほかの人との関係
 ・自己主張をする
 ・ほかの人の気持ちや立場を理解する
 ・社会的なサポートを受ける

ここで言う<自分を知る>とは普通に使われるものとは多少意味合いがちがうかもしれない。それはまず<自分について自分が知っていることを知る>ということであり、それと同時に<自分についてほかの人が知っていることを知る>ということであるからだ。したがって、ここで大切なのは過去の自分の感情や行動を反省することではない。自分の目と他人の目(この部分傍点)を使って、自分の能力や限界、長所や短所をきちんと自覚することなのである。

この<自分の心のなかの批判>に対抗するにはどうすればよいのだろうか? まず、何よりも大切なことは、そういったものが存在するということに気づくことである。そうすれば、物事がうまくいかない時にも、それは能力の問題ではなく、自己評価の問題ではないかと考えることができる。たとえば、<自分はあまりにも完璧を目指してはいないだろうか?>と…。そこで、もしそういった可能性があると思えば、自分が考えていること、すなわち心のなかの批判に対して、さらに4つの質問をしてみるとよい。


<そう考えるのは現実的だろうか?>
<そう考えることによって楽しい気分になるだろうか?>
<そう考えることによって、現在の状況に立ち向かうことができるだろうか?
<そう考えることによって、この次の機会にはもっとよくなると期待できるだろうか?>


その答えによっては、自己評価を改善する絶好の機会となる。

 私たちは前章で、《空想にふければ確かに現実から逃避することはできる。だが、いつでもそれに頼っていると最後には現実を見失うので、目標を達成するにはあまりよい効果をもたらさない》というようなことを述べた。しかし、この空想を夢や理想と考えれば、それに向かって進んでいくことは決して悪いことではない。とはいうものの、この夢と現実があまりにも離れすぎていると、目標に向かう前から気持ちがくじけて、努力するのをあきらめてしまいがちになる、これもまた事実である。この時、いちばんよい方法は、夢と現実の間に中間の目標を設定してやることである。

いつも両極端な結論しか出てないもんなぁ…。


400ページ近くも読むの、疲れました。