小川国夫の書斎@藤枝市文学館

両親のお墓参りの帰りに、藤枝市文学館(藤枝市郷土博物館)へ行って来ました。博物館は私が藤枝に住んでいたもう何十年も前に出来たのだけど、中に入った記憶がないので初めてだったかもw


藤枝市郷土博物館・文学館


文学館はその郷土博物館の中に数年前に出来た併設されたようで、藤枝にゆかりのある藤枝静男や小川国夫の資料があるとのこと。前から気になっていました(といっても、お二人の著作はまだ積読中だったりしますがw)。


小川国夫は私が藤枝に住んでいて、蓮花寺池の近くを自転車でうろうろしてると、たまに見かけたことがありました。小川国夫の家は通りに面していて表札にはっきりと「小川国夫」と書いてあるので、最初似た人なのかと思ってたんですが、本物だと分かりました。なんかやっぱりオーラがあるというか、パッと目についちゃうんでしょうねぇ。田舎もんばっかなんであんなダンディな方は目立ちますw(とはいえ、写真で見るより穏やかな感じもしたけど)


お墓参りルートだといつも小川国夫の家の前を車で通るのですが、今回ちょっと見てみたら表札は外されていました。亡くなってしまったのだから当たり前かもしれませんが、ちょっと淋しいですね。


で、ようやく、文学館の感想を…。


入ってすぐ「小川国夫の書斎」が再現された小部屋がありました。大きな本棚(造り付けだったようです)に、幅の広い机。本棚のなかにはたくさんの書籍が詰まってました。


文芸誌の背表紙には赤いペンで印がされたり、一言何か書かれていたりというものがありました。これは自分の作品が掲載された初出誌や著書ということの印だったようです。


キリスト教関係の本はもちろんのこと、ゴッホなどの美術関連の本、そして埴谷雄高の著作がたくさんあったんですが、私は小川国夫と埴谷雄高が同人だったということを知らなかったので新たな発見でした。寄贈されている本は硬派なものが多かったように思いますが「PLAY BOY」「マダム」といった雑誌があったのは何で?とふと疑問に。ま、すぐ、きっと寄稿したものなんだろうと妄想しましたがw


小川国夫による絵や書の展示、自筆原稿など、狭いスペースにいろいろありました。書のひとつ「何を君らは樹木とよび渚の波眠る子供とよびなすのか」というのが私にはとても印象的でした。


小川国夫のことばかりになってしまいましたが、藤枝静男の自筆原稿などもありました。私、藤枝静男の写真を初めて見たので、こういう人だったの?と驚きました。もっと痩せてて繊細な人っぽかったから(って失礼な話だけど…)。


藤枝静男の碑があるというので写真に撮って来ました。

左に藤枝静男の言葉が掘ってあるんですが反射して写せず。小川国夫の言葉ははっきりと写りました。

帰ってきて、よくよくHP見てみたら、今年の4月に「小川国夫文学碑建立」があったというじゃないですか! 見逃してました。ていうか気づかず。うぅ…。またお墓参りに行った際は寄ってみようと思います。


書斎の部屋に藤枝の文学を映像で見れるというモニターがあったのでボタンをポチっと押してみたのだけど、まったく無反応だったので、次回はそれが直ってることを願います。。


著作を読んでない作家の資料を文学館で見るのはどうなのか?と自問自答しましたがw、見ておいて良かったです。楽しめたというのも変かもしれないけど、積読中の本も以前より読みたい気持ちがアップしました!