『1Q84 BOOK3』読了
1Q84 BOOK 3 | |
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思い出しメモ。
読んでいて、「あれ?これは保坂和志と同じこと言ってるなぁ」とか「これは誰のどの本に書いてあったかなぁ」とか、そんなデジャヴ状態がたびたびありました。というより、自分が本を読んで感じるところというのは、誰のどの本を読んでも同じなわけで、今の私は、どの本を読んでもそう感じる時期なのかな、と思ったりした。他人が書いた文章を読んでいるのに、結局は自分の物語を読んでいるような、そんな感じ。
また、いちばん強く感じたのは、全体が、河合隼雄ワールドが下敷きになっているというか逆にオマージュに感じるところもありました。河合先生の魂を感じるというか。それは、たぶん私が『猫だましい』を読んでいたこと、以前『村上春樹、河合隼雄に会いに行く』を読んでいたからかも。この対談の中で語られていたメッセージが、『1Q84』には詰まっている気がしたから(そのまんま、な部分も)。
また『猫だましい』を読んで、エジプトの神猫の話と『1Q84』の登場人物を重ね合わせたりした。特に青豆を「猫マンダラ」にあてはめてみたり。幼いながらも家を出た時はテフヌト、リーダーの部屋に行った時などは怒れるバスト(=セメクト)、そしてBOOK3では母性的な面を出していたり…。って、「猫マンダラ」だから猫の特性を表したものだけど、そう感じちゃったのだから仕方ない(苦笑)。ちなみに、猫マンダラには他に1つの要素が残っています。それは快いバスト(気持ちのよい/怠けもの)。
BOOK3で牛河の章が出来たけど、私は牛河がいちばん感情移入出来る存在だった。確かに嫌な奴なんですが、考えていることだったり、生い立ちだったり、そんな面で共感出来た。むしろ、牛河の章がなかったらBOOK3は面白くなかったよなぁと思う。
付箋をつけながら読まなかったので、どこにどんな文章があったかすっかりわからなくなっているので、時間をみてざ〜っと見返したいところです。そしたら、もうちょっとちゃんとした感想が書けるかもしれません(苦笑)。