中原昌也『12枚のアルバム』読了

12枚のアルバム12枚のアルバム

boid 2009-11-05
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<内容紹介>
池袋ジュンク堂のカフェを舞台に、08年4月から12ヶ月連続で行われた中原昌也トークショー
毎回ひとりのゲストを迎え、ゲストと中原とがそれぞれ相手に聴かせたい1枚のアルバムを持参して、それらを流しつつの対話が始まる。
アルバムの話、それにまつわる記憶の確認、さらにそこからそれぞれの人生の断片があふれ出し、会話はひたすら横滑りしていく。
そこに広がるのは、あまりにバカバカしく、悲惨で、くだらなく、取るに足らない、しかし愛にあふれ、怒りと悲しみに満ちた記憶の数々。
まさに世の中から排除され忘れ去られたものたちの作り出す、幻のビッグ・ウェーヴがそこに出現する。
知識や教養の彼方の廃墟からやってきた、その波の記録としての書物がここに完成した。
音楽史の背後に消え去った音楽たちが作る、幻の音楽カタログとしても活用可能。

やっと読めたよ。胃痛とか背中痛とかあって予想以上に時間かかってしまった。あ、でも『作業日誌』よりは早く読めましたね。上の内容紹介の引用にもあるようにトークショーの記録なので、さらっと読めるというかあそこまで文字詰まってないし(笑)。それぞれのゲストがまたコアな方々で、いたってフツーの音楽(といってもテレビで流れる曲は聴きません)しか知らない私には、「へぇ〜、ほぅ〜」って唸ってばかりでしたが、会話が面白いのでアーティストのこと知らなくても全然イケます。で、なにそれ変なの、聴きたいなと思うCDがいくつもありました(苦笑)。


そのなかでも、海童道宗祖という人が気になった! もともと尺八の出なんだそうですが「理念的に尺八を越えるためにどんな竹でも吹くっていう人」だそうで…w

大里─最高なんだよ、大好きなんだ。それですべて超越しているから竹じゃなくても、何でも吹くんだけど、前衛とか言って、いろんなものを吹いていって、最後にコーヒーポッドをぶわぁーっと吹くんだよ。吹けないものがなくなってくるんだよね。

って、どんな人だよ!っていう。すんごい気になってしまった。怪しいよなぁ。あ、CDが出てるみたいだから調べてみたらあった! しかも新しいのがもうすぐ発売みたい。コレ↓

無装飾無調音
無装飾無調音海童道祖

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ちょっ…予想以上に怪しいわ(笑)。


あと、個人的には灰野敬二に関する話がいちばんウケた。この本の中で私が最も親しみのあるミュージシャンというと灰野さんになるんだけど、中原昌也は完全に灰野さんをオモチャにしてるよね。本人怒りそうだけど、あんなクールなたたずまいしてながらなんか可愛いというか、イジりたくなるというか。それは分かるんだけど、ちょっとイジりすぎでは(笑)。でも、あの杖で殴られたことがある中原昌也がうらやましいな。本で紹介されていた『哀秘謡』はこの前iTunesに入れたところだったので、今度じっくり聴いてみます。でも、なんか笑ってしまいそう。実際、一回だけ灰野さんのライブに行ったことがあるんだけど、爆音で眠くなったのと、あまりにも凄過ぎてもう笑うしかなかったもの…。

ライヴ
ライヴ哀秘謡

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☆これライブ盤?


『作業日誌』読んだ時は、あぁ、もうこれ誰かindexつくってくれないかな、作ってしまおうかなと思ったこともあるんだけど(映画、音楽…などジャンル分けをして作品を書き出したかった)、いや、そんなことムリ…と思って今に至っております。しかし、この本では、とりあえず人名索引が作られていたので、ほっとしました(笑)。旦那はCDをいろいろ持っていたから「この本に載ってるの持ってる?」って訊いたら、「おれをその人たちと同じにしないでくれ!w」って言われてしまった。「そこまでマニアではない」とのことで…。テクノも現代音楽もロシア民謡も邦楽のCDも持ってるから、てっきり旦那もマニアかと思ってたけど微妙にジャンルが違うのね(苦笑)。あ、でもいくつかはあるみたいなので聴いてみようかな。海童道宗祖は残念ながら持ってなかったけど!w


って、これどんな感想なんだ…(汗)。