村上春樹『1Q84』読了

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starなるほど

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ひ〜、先週の月曜日から読み始めて、やっとこ今日の夜読み終わりました! というかBOOK2は今朝の時点で50頁ほどしか読んでなかったので、今日1日で450頁読んだことになります。疲れたよ…。でも、ラストに入って来て、もう今日中に読み終えたい!って思ったから。それくらい最初から最後までストーリーに魅き込まれた自分がいました。正直、初ハルキだったので、一体彼がどんな文体(言葉)で書くのかまったく知らなかったし、なんか知んないけど小難しい文章を書く人なの?と思っていたため、読み始めて、その文章の軽快さに驚きました。あ、だからこそ、こんなに速読出来たのかもしんないw


ひとことで感想を述べるなら「スッキリしない」w


!注意! これから読もうという人は以下は読まない方がいいかも。忘れっぽい人はどうぞw

 
で、ストーリーは語り尽くされてるだろうから私は書きません。読み終わって漠然と浮かんだ感想をつらつら書いてみます。最初に「タカシマ塾」の成り立ちを読んで、大地を守る会(加藤登紀子の旦那・故藤本敏夫氏が代表だったが、彼は学生運動指導者であった。そして大地を守る会を主宰し有機野菜の宅配業に専念)をまず考えた。そして、「さきがけ」(元タカシマ。なんていったらいいのかな、その一体w)はある時は「ヤマギシ」、ある時は「オウム」。あ、青豆がいた団体は「エホバ」のようにも感じました。ま、どれを元にしてるとかは問題ではなく、そういう団体のイメージとして表現しただけのものかなとも思う。


最後、青豆は死んだのか?という根本的な疑問(苦笑)。ラスト、天吾が目にしたものを思えば、やっぱりなぁ…という気もしますが。あと、気になるところはたくさんある! w 天吾と女性教師のエピソードは何? 先生や編集者はいずこへ? 天吾を訪ねてきたおっさんが言ってた「お母さんの事情」って何だったの? ねずみを彫る少年のエピソードやほうれん草を食べる犬、あと旦那に言われて気づいた、その当時にはなかったペットボトルを敢えて登場させている意味とは?って考えていくと、全部が全部解決していないというか、だからもやもやしちゃってるんですけど。単なる深読みのしすぎなのかな〜って思ったりもします。


小説の中にはいろんな本が登場しました。中でもチェーホフの『サハリン島』からの引用が長かったですね。BOOK1の後半にあったので詳細は忘れてしまいましたが、とても重要な部分だと思うのでまた読み返したい部分です。なんか、読み返したくなるんですよ(苦笑)。あれどうだったっけ? なんて言ってたっけ?とか。もっと丁寧に、気になるところはチェックして読んだ方が良いですね。BOOK2はそうしたんだけど…。

サハリン島
サハリン島Anton Pavlovich Chekhov

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あと、やっぱ、ミーハーだけど、ヤナーチェックも聴いてみたいなぁってw。それを聴いたからってこの小説が理解出来るかどうかは微妙だけど、聴きたくなる気持ちはとても良くわかりました(笑)。初めてハルキ作品を読んでの感想ですが、Hなシーンが思いのほか多く、なんだかな…ということですかw。物語にどうしても必要なシーンなんだろうか。私はそういうシーンのある小説は、ほっとんどといっていいほど読まないので最初から抵抗ありました…。ラスト近辺の、ふかえりと天吾のアレは一体w

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バルトーク : 管弦楽のための協奏曲 / ヤナーチェク : シンフォニエッタクリーヴランド管弦楽団

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star村上春樹『1Q84』の冒頭から登場するアルバム。
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気になった(ひっかかる)文章は(BOOK2より)、「寄りかかることができるものなんて、まわりのどこにもない。」「親切心はここのところ(あるいは恒常的に)世界に不足しているもののひとつだった。」とか「心から一歩も外に出ないものごとなんて、この世界には存在しないんだ。」とか…。ま、BOOK1の冒頭に書いてある言葉(「It's onlya paper moon」の歌詞)がそのまんまって気がしますが…。他にもいろいろチェックしてたけど、この辺にしときます。リトルピープルはいまいちわからなかったです、はい…。


私はベストセラー本を嫌ってきたのでハルキ作品をこれまで読むことはなかったのですが、今回『1Q84』をせっかく買ったのでこのブームに乗って「1Q84の解説本」(?)とかそういうのも便乗して楽しんでみたいな、と思います(笑)。

村上春樹『1Q84』をどう読むか村上春樹『1Q84』をどう読むか
河出書房新社編集部

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こうなると「 ハルキビジネス」ですね…。

追記

先日、未映子の『ヘヴン』を読んでぐっときたと書いた私ですが、どっちが面白かったといえば、こっちかなと思います(苦笑)。未映子は感性だけでごり押ししているところがあるように思えます(って偉そうだけどw)。