町田康『猫とねずみのともぐらし』
フェリシモの「おはなしのたからばこ」最終回の3冊が届きました。その中で、私がいちばん楽しみにしてたのが、町田康・文/寺門孝之・絵の『猫とねずみのともぐらし』。このお話自体はグリム童話を元に創作されているのですが、随所にマーチダさんらしさが出ているのと、なんといっても寺門さんのイラストとピッタリ合っていて驚きます。文が絵に、絵が文に近づくのとも違う一体感。どちらも勝たずに負けてない。これはなんでしょう。最後の最後にこういう素晴らしい作品が届いてほんと嬉しいです。物語自体は、結構大人向けというか、戒められるというかそんな気分。もちろん誰もが楽しめると思いますけど。
荷物と一緒に入っていたペーパーに寺門さんのインタビューが載ってました。ていうか、初めてお姿を拝見しました。私の想像と全く違うやさしそうなおだやかな方でした。なんか勝手に、もっとやさぐれてるような人だと思ってたんです(爆)。妄想って怖いですね…。
今回で全30冊が届いたわけですが、印象的だったのはこの『猫とねずみのともぐらし』、いしいしんじ・ほしよりこの『赤ずきん』、角田光代・網中いづる『赤いくつ』かな。ま、町田康といしいしんじが大好きなわたくしですので(笑)。あと絵の好みは荒井良二『白雪姫』、スズキコージ『くぎのスープ』、宇野亜喜良ですか。ベタかな…。飯野和好さんの絵も好きです。
フェリシモ歴は結構長いですが、こんなに楽しめた企画って初めてでした(笑)。今後もこういう企画があるといいのに。今回の絵本はかなり贅沢で満足しました〜。いしいしんじ『赤ずきん』の続編(完結編?)も早く読みたいです!
☆http://www.felissimo.co.jp/takarabako/
追記!
この『猫とねずみのともぐらし』が大型本になり、一般書店でも発売されることになりました!(祝)私は先日のメリーゴーランドのトークショーで一足先に購入しましたが、上で紹介した小さいバージョンと寺門さんの絵が全部違うので(しかも私の好きな「寺門さんの『青』」が満載で)、また新鮮な気持ちで楽しむことができました。絵本といっても、それは町田康ワールドですので、大人が読んでも面白くなってます〜。
☆左が今回発売の大きいヴァージョン、右が以前フェリシモで購入した小さい方(小さい本は現在は販売していません)
よろしければ(拙い文章ですが)、先日この絵本発売記念で行われたイベントのレポもどうぞ…
☆町田康×寺門孝之レクチャー@四日市メリーゴーランドその1 - 靴紐直して走るだけ
☆町田康×寺門孝之レクチャー@四日市メリーゴーランドその2 - 靴紐直して走るだけ
☆町田康×寺門孝之レクチャー@四日市メリーゴーランドその3 - 靴紐直して走るだけ
猫とねずみのともぐらし | |
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