ブルーノ・ムナーリ展 あの手 この手@刈谷市美術館

先週から刈谷市美術館で開催されているブルーノ・ムナーリ展に行ってきました。彼のことはあまり知らなかったけど、チラシやHP見て面白そうだなと思って。ブルーノ・ムナーリはイタリアのアーティスト。絵画を始め、書籍デザイン・LPのジャケットデザインなど多岐にわたるデザインや子どもの美術教育に関する教材なんかも作ってる。どれもイタリアならではの色使いでありながら、彼の遊び心いっぱいに仕上がっている作品は見ていて心温かくなる。


展示は以下の通り

第1章 未来派『ナンセンスの機械』
第2章 本と遊ぶ『ぞうのねがい』
第3章 オブジェとしての本『読めない本』
第4章 絵本の展開『闇の夜に』
第5章 伝達の実験『ムナーリのフォーク』
第6章 新しいメディアへの興味『黄色ずきんちゃん』
第7章 作家・画家・デザイナー、そして企画者『子どもがいっぱい』
第8章 アートと遊ぶ『本の前の本』
第9章 プロダクト・デザイン『ジジ』
第10章 ムナーリと日本『ムナーリ・バイ・ムナーリ』

どれも面白かったけど、絵本の展示では他の子連れのお客さんにまじり必死に読んでしまいました(苦笑)。ムナーリのフォークというのは、フォークの先がいろんな方向に向かってて、それがまるで生きてるように主張してるという(なんて言えばいいの?w)。イタリアの挨拶をフォークであらわしているという感じ? 黄色ずきんちゃんは、一番上の左端の写真のもので『赤ずきんちゃん』の現代版(byムナーリ)とのこと。このシリーズには『白ずきんちゃん』『緑ずきんちゃん』ってのもあったんだけど、白ずきんちゃんは鳥居みゆきか!!って突っ込みたくなる内容で(笑)。緑ずきんちゃんは和んだけど…。


どれもそうだけど、装丁が素敵。本ってデザインするの楽しそう。プロダクトデザインも洗練されていると同時に気が利いていてなかなかやるな、という感じ(笑)。『ジジ』というのはさるの人形(人じゃないか)なんだけど、手や足を思い思いの方向に動かせるみたいで可愛い。物販に合ったら欲しいなと思ったのだけど、予想より高かったため敢えなく断念。見間違いじゃないと思うけど、5千円近くしたような(汗)←そんなに大きなものでもない


ムナーリと日本のつながりも面白かった。瀧口修造武満徹とも交流があり、その書簡が展示されていました。瀧口修造がムナーリの作品を見て、メモ書きしたものが面白かったなぁ。80年代にはムナーリ自身が青山のこどもの城でワークショップを開いたみたい。その子どもたちは幸せだなぁ。一体、いまどのように育ってんのかしら。ムナーリの知育教材も面白くて興味津々。ですが、これも物販にあったものの結構良い値段でした。って、子どもいないからいいんだけど…(大人でも楽しめそうなんです)。


子どもたちがそれらの教材を使って楽しめるスペースもあるので(実際に子連れの家族が多かった)、家族で楽しめる展示だと思います。刈谷市美術館ってこういうの好きな人と正統派(岸田劉生など)好きな人が交互で展示の企画をしてるのかなぁ?と勝手に思ってたりする(笑)。ちなみに、今回の展示は招待券で行かせていただきました。先日、メリーゴーランドに行った時、招待券が置いてあったのでもらっていいか聞いたら「どうそ、どうそ。早いもの順だから」って言ってくださり、お言葉に甘えちゃいました。どうもありがとうございました。


http://www.city.kariya.lg.jp/museum/munari.html