町田康の朗読

今日、ふと思い出して、とある動画を見ました。先月、「風花」で行われた朗読会です(当日生中継されていたのに気づかずにテレビとか見てて後から知って凹みましたがw)。朗読会は、古井由吉町田康柄谷行人が登場。マーチダ先生は、『テースト・オブ・苦虫4』から「本音で生きる」「どう書いても嫌な奴は嫌な奴」、未発表の短篇4作(ここでは町田康のことを中心に書きます)。どれも面白くて笑いながら聴いていたのですが、思わず「そうなんだよ!」と声を出してしまったのが最後の朗読でした。タイトルは「自分についての不思議な現象」だったと思います。自分が好きになるものは廃盤になったり、お気に入りのお店はつぶれ、好きなバンドは解散…というこの不思議現象を私たち夫婦も何度となく体験しているからです(苦笑)。


あのお店好きだけどなくならないといいな…と念じているお店がいくつかあったりして…。いや、だからあまりハマらない方がいいのかなと、マーチダ先生と同じようなことは考えたことはあったけど、あそこまでの想いにはなったことはない(笑)。でも…私は町田康のことが気になって10年以上経つのですが、マーチダ先生が消えたりとかwそういうことはないのでほっとしています。ま、数年前誰かさんに暴行を受けてしまったようですが(汗)。とにかく、この朗読会面白いので見てみてくださいな。って、私も見るの忘れてたんだけど…。


古井由吉さん:19分〜。町田康さん:35分〜。柄谷行人さん:66分〜。 鼎談:92分〜。


にしても「苦虫」シリーズってやっぱ面白いなぁ。私はたぶん3までしか読んでない。最新作は「8」になったのに〜。こつこつ揃えていきたいな。このシリーズはいつどれを読んでも面白いのはわかってるから、他の(町田康の)単行本を先に読むことが多くなっていたんだけど、この朗読聴いたら、あぁ、もう全部読みたいなぁって感じになって(笑)。本当は、読む、というより、聴ければいいのに、と思いますけど。今まで作家自身による朗読を生で聴いたのって、いしいしんじ(「その場小説」含む)、川上未映子(ライブにて)、町田康なんですが、読むという体験と違う感情も湧いてくるというか。単純に「声」っていい(「音」がいい?)。特に町田康の声が好きなので、この前の『新潮』の朗読CDはほんと涙ちょちょ切れたよね…。

テースト・オブ・苦虫 8
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中央公論新社 2010-05
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☆発売されたばかりの<8>のサブタイトルは「あなたにあえてよかった」
 アルバム『犬とチャーハンのすきま』に同タイトルの曲ありましたね〜。


そうそう、町田康古井由吉といえば、今月の『群像』(6月号)に町田康による古井さん『やすらい花』(朗読もここから)の書評が載っているのですが、これがとっても面白くて「読んでみようかな…」という気になったのです。でも、出版社のHP見たら<在庫なし>とある。Amazonにも楽天ブックスにもない!と思ったらbK1にあったけど、古井由吉は読んだことないし、そもそも私なんかが読んでわかるのか?とか躊躇していたんだけど、今日の午後大型ブックオフに行った時、土地柄かなんなのかヤンキーが多過ぎてちょっと心がワサワサし、本を買わざるをえなくなって、ブックオフの隣にあった小さな書店に奇跡的に『やすらい花』があったので買って帰ってきたのでした(あと、ペットショップで猫さん見て和んで来た)。積読本が異常にたくさんあるのでいつ読み始めるかわかりませんが、手元にあるということだけで、かなり心がやすらい花…。



古井良吉『やすらい花』(bk1


http://book.asahi.com/author/TKY201005050113.html
http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20100419bk04.htm
http://mainichi.jp/enta/book/hondana/hontohito/news/20100509ddm015070034000c.html