香山リカ『くらべない幸せ ~「誰か」に振り回されない生き方~』読了


くらべない幸せ


これは女性をターゲットにした本だと思うので、男性の読者の方にとってはあまりピンと来ないかもしれません(逆にイラっとされる方もいるでしょう…w)。が、女性、特に日頃ストレスを感じている女性には共感出来る点がたくさんあると思う。共感っていうか「あぁ、私この典型的な比べちゃうヒト」だなぁ〜と個人的には感じた次第です(苦笑)。自分でも人と比べては落ち込んで…という悪いパターンを持っているのは分かってるから、じゃぁ自分に自信をつければ解消されるかと思っていろんな資格をとってみたけど、なんだか「もの足りない」。そのもの足りなさは自分を肯定出来ないからなんですけど、それの原因ってやっぱり人と自分を比べて「もっと出来るのでは」「もっとやらないと」と自分を追い込んでいたからだと、あらためて感じました。自分では「くらべ」てることを自覚していない人も、これを読んだら「もしかして私も?」と思うかもしれない。


「人と比べない(人は人)」なんて当たり前に思う人の方がほとんどだとも思うけど、一旦この「くらべること」をはじめちゃうと止まらないんですよ(苦笑)。特に女性はそうなっていってしまう状況が男性より多いような気がします。本では、どういう人がどんな状況で「くらべ」、それがマイナスの方へ行ってしまっているかをいろんなパターン(状況)で紹介しています。いろんな人が「誰か」に振り回されている状況を客観的に見ると、自分がどうしたら良いかも分かってくる感じ。そのいろんな人の中に自分を見たと言ったら良いでしょうか…。


後半にやっと「「くらべない」幸せの方法」の章があります。まぁ、劇的な方法っていうのか、そんなに驚くことは書かかれていないけれどw、『しがみつかない生き方』の時と同様、読後は少し気が楽になった感じです。とりあえず、あんまり「頑張りすぎない」のがいいのかな、と。これ以上、がむしゃらになんなくてもいいのかな、と。それこそ「しがみつかなくても」とw。あと、情報に振り回されないようにしないとなぁと感じました。


それと、章と章の間に「くらべない」生活におすすめの本(米原万里さんの本とか)がいくつか紹介されていたのでこれも機会があったら読んで見たいなと思います。