介護は大変

清水由貴子が介護疲れで自殺とかワイドショーでやってる。私はちょっとしか介護してなかったけど、それでも母と二人っきりの生活だったから精神的に結構辛かった。母は最後の方は自分で起きれなかったけど、市役所や社会福祉事務所に相談しにいっても、まともに話を聞いてくれなかった。当時は未だ介護保険制度が整っていなかったのもあるかもしれないけど、母の年齢が65歳に満たなかったから、そもそも介護保険の適用にならないと門前払い。私も20代だし母も60歳。そんなに大変だと思われなかったんだろうか。母は手術したことにより障害者手帳を持つことになったのに。で、介護保険を受けれる年齢に達しても要介護認定は受けられないだろうということだった。寝たきりでも要介護じゃないなんて…。何かしら良い案がないかと思って相談しにいったのに何の意味もなかった。病院は「これ以上の治療はないから早く出てくれ」としつこく言ってくる。ヘルパーの話はあったけど、介護保険受けられないし負担がかかる。他人が家に入るのを母も嫌ったし、私もどっちかというとそうだった。


私も体調を崩してもうダメだと思った時、自分が死ねば(多少の保険金で)どこか有料の施設に母が少しの期間でも入れるかもと思ったこともあったなぁ。母の方が「生きたい」という気力があったように思ったから。母にそう言ったら、お願いだから止めてと言ったので泣く泣く止めた。私がまた働いて、どこかの施設で面倒見てもらうしかないかなと、とある施設に見学にいった。そしてらなんか…話が違うというか、モノのように入居者を扱っていた。介護スタッフは入居者を馬鹿にしているように見えた。女部屋と書いてある大きい部屋には男性が何人も寝ていた。そこの所長曰く「認知症の人たちは(男か女か)分からないからね」と笑って言った。ここへ入居はさせられないと思った。



テレビで介護の話が出る時、自分で全部抱え込まないで施設などをうまく利用して…などと言う人がいるけど、いい施設ばかりではないのを知っているのだろうか。人を人とも思わない施設が現にある(良い施設もあるんでしょうけど)。施設に転院という話を母にしたらとても嫌がっていたけど、見学をした後自宅で介護しようかなと思いなおした直後、母は亡くなってしまった。施設に予約の取り消しの電話をしたら(亡くなったと言ったら)、「あぁ、そうですか。わっかりましたー!」とのこと。こんなところで死ななくて良かったなと思った。


長くなるので、もう止めますが、介護経験のないコメンテーターの感想なんてくだらないなと思う。一度経験してみたらいいんだよ。一人っきりで。というのは言い過ぎかもしれないけど、彼女に対して失礼なコメント(と私は思う)をする人がいたからさ。同じ経験をした時、精神状態を強く保てる自信がその人にはあるのかと疑問に思うから。