『重森三玲 モダン枯山水』

重森三玲モダン枯山水

重森三玲モダン枯山水

旦那が図書館でこの本を借りてきたので、私も見てみました。この本は、読み物というより、重森三玲のモダン枯山水カタログといった感じ。寺はもちろん、個人の邸宅の庭まで手がけているんですね。先日の京都旅行で見た、斬新な三玲の作庭(東福寺・光明院など)は序の口だった!? と思うくらい、ぺージを開く度にあらたな驚きでした。また、三玲とイサム・ノグチの対談だったり、三玲と仕事をしてきた人たちによるコラムを読むと、彼のひととなりが感じられ、仲間が集まった三玲サロンはさぞ楽しかっただろうな、と思いました。美術やいけばなは学んだとはいえ、作庭は独学とのこと。それも驚きです。


また、室内のデザインというか(ふすまなど)、そういうの見てたら、「あれ、SOU・SOUのテキスタイルデザインと雰囲気似てる?」と感じました。もちろん時代的には全然違うけど、なんか同じもの、空気を感じます。伝統に新たな感覚をうまく取り入れて(融合して)いる感じが。
http://www.sousou.co.jp/textile/index.php






重森三玲×イサム・ノグチ 対談より気になったところを一部引用(個人的メモ)。

重森 間違っているというのも、常識で見て間違っているということで、間違っているということは本当は常識の外にあるもう一つの良さともいえる。
ノグチ 普通の見方で見て間違っていると言われるんで、ほかの見方からすれば間違っていないんですよ。
重森 芸術というものを常識的なものさしで当ててみる見方をされたらこまるな。

なんか、自分と重ね合わせてしまいました。普通に合わせることはないんかなぁ、とか。別に、自分=芸術とは思ってませんので、誤解なきよう(苦笑)…。



巻末に、この本で紹介されているなかで、一般公開している庭園のリストがあったので、ここにメモしておきます。参考までに(詳細は各自お調べ下さい)。

<京都> 東福寺(八相庭・龍吟庵、霊雲院、光明院)、泉涌寺 善能寺、
     重森三玲庭園美術館大徳寺 瑞峯院、松尾大社

<長野> 北野美術館(長野市)、興善寺(木曽郡
和歌山県> 福智院(高野山
大阪府> 豊國神社大阪市)、岸和田城
兵庫県> 住吉神社篠山市)、石像寺(丹波市
岡山県> 天籟庵(吉備中央町)、友琳の庭(吉備中央町)
香川県> 栄光寺(小豆島)
山口県> 漢陽寺(周南市


 
東福寺


 
☆光明院



☆霊雲院


※写真は先月行った京都で撮影