小林秀雄講義録(2)「信ずることと考えること」

小林秀雄講演 第2巻―信ずることと考えること [新潮CD] (新潮CD 講演 小林秀雄講演 第 2巻)
小林秀雄講演 第2巻―信ずることと考えること [新潮CD] (新潮CD 講演 小林秀雄講演 第 2巻)

やっと全部聴けた。いや、寝ながら全部聴いてはいたんだけど(苦笑)。まるで睡眠学習…。で、今日は最後までなんとか寝ずに聴きました。「ユリ・ゲラーの念力」。小林先生は「不思議なこと」は普通にある、と言ってまして、そのエピソードなどもふまえ語っていました。その不思議なこととは今でいう「スピリチュアル」になるかと思うけど、現代のこの状況にはどう思っただろう。柳田邦男が「ほこらの中にろう石を見た=おばあちゃんの魂をみた。その時、ヒヨが鳴かなかったら発狂していた」と言ったという話も不思議な話のひとつ。私はいまいち、このエピソードでの柳田邦男の凄さがわからなかったんだけど…(苦笑)。もう少しお勉強すれば分かるかしら。以下、気になった言葉の備忘録。

「信じることというのは、諸君が諸君として信じることだ」「つまり僕が信ずることと君が信じることは違う」「知ることというのは学問的に知ること(他者と違っていては困る)」と。そして「信じることは、責任をとること」。「信じる力を失うと集団になる」「集団は責任を取らない」。


「『日本』は個々の中にある。自分の魂の中に日本を持っている。」


「<歴史は鏡>というが、歴史によって自己が発展できなければ歴史は鏡ではない」。「歴史は人間の行動ではない」「歴史は共感するもの(あわれを感じること)」。「歴史の中に自分が見えなければ、歴史は役に立たない」「鏡としての歴史が忘れられている」「あわれを感じる想像力(イマジネーション)が必要」


本居宣長の見解で言うと、考えるというのは自分が身を以て相手と交わること=付き合うという意味」「考えるとは、対象と私とがある親密な関係に入り込むこと」「その人の身になってみるイマジネーション」「信じることと考えることは近い」


「科学は理性じゃなくて方法。科学はもってうまれた理性をせばめた」「交わりから直感力を養える」


「言葉は人間を迷わす」「いつでも物には裏表がある」。「観念が病気の原因。病気の原因は精神に合って肉体にない」「言葉がその人を病気にしている」。


「感受性を傲慢な心で隠してはいけない。そうすれば感受性は育つ」

以上、私のメモなんで正確じゃないかもですが、はい…。
次はプラトンとかソクラテスの話もあるみたい。う〜む、わたくしに理解できるんだろうか(苦笑)。
小林秀雄講演 第3巻―本居宣長 [新潮CD] (新潮CD 講演 小林秀雄講演 第 3巻)