内橋和久トーク&ライブ

今日の文情ゼミは「内橋和久トーク&ライブ」でした。正直、名前は知らなかったのですが、プロフィールを見るとUAとコラボしていたり、「渋さ知らず」「ジャズ」など気になるキーワードもこの人の周辺にあったり、このイベントのことをのびゅさんに話したら「え?内橋和久が来るの?」と驚いていたようなので、そんなに凄い人なのかと思った次第です(笑)。


で、凄い人だろうに、とっても気さくな感じで話してくれて興味を持って聞けました。即興音楽について語っていた時、「音を出す時にこういう音を出そうというイメージを捨てて(音を)出す」のが大事といっていたのだけど、それは基本的に「こういう弾き方をするとこういう音が出るという技術」あってとのこと。私なんか、ギターも思うように弾けないのに、弾けて満足したら、余計「こういう音を出そう」と思っちゃうと思うのですが、それを捨てて音を出すというのは、かなり精神的にストイックにならないといけませんね。一種の修行ですよ。


話が20分ぐらいあってから、即興演奏(ギター)の時間があった。いろんなエフェクターを駆使するギタリストは何人か見たことありますが、あぁやって、椅子に座ってギターを弾き、机においたたくさんのエフェクターを手で操作(ボリュームペダルは足)してる人は初めてみました。でも、これが結構私には心地よく、即興っていっても曲の流れ(構成)ってあるので聴いててそんなに違和感なかったです。が、このイベントをお金払わないで私みたいにゼミの授業の一環として見にきたオッサンなんかは、エフェクターによる高音が耳に障るらしく、しかめっ面で眉間に皺を寄せ目をつぶり上を向いてたので面白かった。あと、内橋さんの目の前に座ってるのに爆睡してる人がいてびっくり(笑)。


大阪のBRIDGEというスペースで「POOL」という表現空間を重視したイベント(音楽のみならず、ダンス、歌など、空間デザインとのコラボ)があるそうで、それを写真見ながら紹介され興味津々。床に蛍光灯を900本ならべ、その光を水と考え、プールサイドにお客さんがいるようにセッティングしたり(説明ベタですんません)、砂を会場に敷き詰めて、そこで音楽などを繰り広げたり(お客さんも同じ砂の上で見たみたい)。大きな砂時計はよく工事現場で見かけるコーン(赤いやつ)に穴を開け使ったみたい。おもしろ。会場にはまだイベントに使用した砂がたくさん(1t以上)あるので「欲しい方は持っていってください」だって。このイベント、毎年開催されているようで(今年は来月?)機会があったら行きたいけど、インスト試験があるからなぁ。しょぼん。


UAとのコラボは山口芸術センターで催されたらしい。これは2人だけの即興のイベントだったみたい。UAも久しぶりに聴いてみようかしら。で、UAとの出会いについて話してたら内橋さんは「河瀬直美の映画で知った」とのこと。私の知ってる(いや好きな)河瀬直美の名前が出てきてちょっぴり親近感。


で、気になる楽器、ダクソフォンの話に。そして演奏。私の席からは、手先しか見えなくて、バイオリンの弓のようなもので木の板を弾き、音を出してたんですよね。その下は一体どういう形をしてるのか見えなくて、ダクソフォンという名前から勝手に筒状のものとその板が繋がって音が出てると思ってたんですが、イベント終了後、そのダクソフォンを見にいったら、その薄い板そのものがダクソフォンだったことに気づき驚愕(笑)。その板はいろんな形があり、その形によって出る音が違うとのこと。この楽器を作ったハンスライヒェルの家にはそりゃもうたくさんの形の板(ダクソフォン)があるそうです。で、彼の夢は動物園でダクソフォンを弾くことらしいです(動物との即興演奏?)。ちなみに彼が好きな動物はミーアキャットとのこと(豆知識)。


この楽器、世界で8人ぐらいしか弾く人がいなくて、もちろん日本では彼が唯一の演奏者。イベント後、ダクソフォンなどを見に、ステージに集まった人たちと気軽に話していた内橋さんですが、ある人が「ダクソフォン弾くのは簡単なんですか?」と質問しました。そしたら「難しいですよ。この音を出すのに8年ぐらいかかってる」と言っていたのでびっくりです。「バイオリンなどの経験もないから、弓で一定の音を出すだけで一苦労」とのことでした。でも、その苦労の甲斐あってか、自由自在にダクソフォンを操っていて素敵でした。


ワンマンライブも行きたいな。とりあえずのびゅさんは行きたいっぽいけど、私は体調悪しなので明日は無理かな。そ、今日のイベント、会社帰りののびゅさんも遅れて参加していたのでした。帰りにはアルバムもちゃっかりご購入。んー、体調のいい時に彼が名古屋にいたら次回は絶対見に行きます(っていつの日になるんだ。彼はウィーンに住んでる模様…)。

内橋和久HP