小林秀雄講義録(1)「文学の雑感」

小林秀雄講演 第1巻―文学の雑感 [新潮CD] (新潮CD 講演 小林秀雄講演 第 1巻)
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さっそくiPodで聴く。最初のテーマ「タバコをやめた話」からどんどんその話術(?)にひきこまれて行きました。なんでも、とある落語家の声にそっくりだそうですが、私はその人の声を知らないのでなんとも言えない(苦笑)。でも…おかたい感じの人かなと思っていただけに、その落差が笑えるというか親しみやすい感じ。普通の話と思いきや、不図、ハッとするというか、いつの時代にも同じようなことを人は考え暮らしているのかなぁとか、日常のなかにヒントは隠されているんだなぁとか、そんなこと思う瞬間に頭のなか、ぐるぐるいろんなこと考え始めて、気づいたら、先生(小林秀雄)の話がだいぶ先に進んでしまうという、この繰り返し(苦笑)。とにかく面白い。


これ聴きながら整骨院へ行こうと思い、家で試しに聴き始めたのに、話が面白くてそっちに集中してしまいなかなか家を出ることが出来なかったです。で、外を歩いていてもこの講義に頭がいってるせいか、すごく歩くのがゆっくりになってた。頭を使うことと、体を使うことは同時に出来ないってことですか??(笑) や、昨年の交通事故は6月だったな。注意不足にならないように気をつけなきゃ。で、また帰りも聴いて、お昼ご飯もこれ聴きながら食べて、今日のところは終了。


「クスリについて」「大和魂は女コトバ」「歴史と人生」「物のあわれを知ること」などが特に勉強になりました。あ、桜の話(ソメイヨシノの品種のこと)は植物に詳しかった父があーだこーだ言ってた気がしますね。でも、山桜ってどんなんかわからん(笑)。本居宣長って、いままでまっ〜たく興味がなかったけど(笑)←それが普通?、ちょっと(かなり?)気になってきました。影響されすぎです。あと、池田晶子さんの本で言われていたことと同じようなことを話されていて(歴史の話)、あぁ、池田さんもかなり影響を受けていたのかな?と思いました。いままで歴史ってとっても苦手だったんだけど、自分と歴史は別ものじゃない、つながっているということを考えると、歴史を学ぶことは人生を学ぶことであるのも素直に受け入れられて、逆に興味さえ持つ。だから、年代や事件だけを記憶する勉強というのは歴史を学ぶことではなく、単に歴史の知識を得ているだけにすぎないということ。もう1回聴いて、気になる言葉をきちんとメモっておこうかと思ったけど、著書『新装版 考えるヒント (文春文庫)』にも記されてるかな〜。ま、いっか。


旦那から影響を受けて聴き始めたこの講演録ですが、この前、昔の『ダ・ヴィンチ 2006年 04月号』に未映子が載ってたんだっけ?と思い出し見てみたら、そこにこの講義録についてのコメントがあった。彼女も小林秀雄好きなんですよね。なんてタイムリー、そして繋がった! インタビューページに、文科系女子の世界に触れるための3つのキーワードというのが紹介されています。1つめは「太宰の情死」、2つめは「尾崎翠の世界」、そして最後に「小林秀雄の講義録」とありました。ふ〜ん、ていうか(苦笑)。私、ひとくくりにされるのがとっても嫌なんですけど、ダ・ヴィンチ的に考える文科系女子というのはこういう傾向があるのでしょう。


明日は講義録(2)を聴こう(や、今夜聴いてしまうかも?)。ユリ・ゲラーの話が楽しみ。